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お店の運営改善マニュアル (本多正克)
皆さんは習いごとは続く方ですか?
私は臆病な上に自分に自信が無かったのでまったく長続きませんでした。
今は過剰なくらいの自信家なので反動がすごい‥

そんな私が一番長く続けたこと、それはTSUTAYAのバイトです。
大学生になってから、まる4年間もやっていました。
モデル店舗だったので客の出入りは多く
その分色々なタイプのお客さんに接する機会がありました。
後輩スタッフの教育をさせてもらったり、
多くのサービス体験をすることができ、
現在も私のサービスを考える際の拠り所になっています。

さて、アルバイトとして在職期間中に、
「ミステリーショッパー」なるものが何回か実施されました。
TV等でご存知ですよね。
依頼を受けた人が客に成りすましてスタッフの対応や店の清掃状況をチェックするアレです。
TSUTAYAではフィードバックシート(採点表)がスタッフルームに張り出されます。
皆で見ていると、「電話対応」という項目があってその備考欄に
「電話に出た人の声がかわいい」と書いてありました。
「それってお前の主観じゃん!」と仲間うちで盛り上がった記憶があります。
請け負ってる方も何か書かなきゃいけなかったんでしょうね‥

店長からは、「(ミステリーショッパーが)
ここ数日間であるっぽいから始礼で気をつけるようみんなに伝えて」と言われましたが、
私は新人スタッフが多い時間帯を預かっていたので、
「いつも通りに声を掛け合ってがんばりましょうね」とだけ言って
新人スタッフを変に緊張させないことだけを心がけました。
ミステリーショッパーがあることが本部から知れ渡ってしまっていることが問題なのですが、
実際、スタッフの立場からはあまり気持ちのいいものではありませんでした。

しかし当時の気持ちとは反対に、
ミステリーショッパーの果たす役割は大きいと感じています。
もはや商品力や立地だけでは差別化できない時代になりました。
第一、これらは黙っていても誰の目にもわかることです。
そこで注目されたのはサービスの質=特に接客です。
リッツ・カールトンをはじめホスピタリティについて説いた本が出版ラッシュを迎えています。
店舗を動かす「人」は常に変わりますから、その都度メンテナンスが必要です。
内部では目が慣れてしまってお客さんの感覚は失われていきますから、
外部から率直に意見を聞く機会は重要です。

私自身、セミナーを評価するブログを通して、
「ダメなものはダメ!」ではなく、どうしたらよくなるかを一緒に考え、
セミナーを選ぶ読者の皆さんだけにでなく、
主催者のレベルアップにも貢献していきたいと考えています。
これは自分の仕事としての商品営業や研修会運営に役立つからです。
そのためにはどんな観点から実態を見ればよいかを知ることはとても大事であり、
正に本書のように定点から意見を述べていきたいと思っています。
────────────────────────────────────────
■本書の構成
第1部:店舗の診断(業務効率・スタッフ育成・販売促進・店舗環境・顧客満足)
第2部:改善ツールのねらいと使い方
第3部:改善ツール(コピー取り用見本)
────────────────────────────────────────
■立ち読みのポイント
⇒104〜105ページ【客の動線】
インターネットでは効果測定をすることが当たり前。
トラッキングデータに紐づいて見ることができます。
ところがリアル店舗では驚くほど客の行動に無関心です。
POSの普及によりどんな属性の客がどの時間帯に何を買ったかはわかりますが、
何によって店を認知をしたのか、購入にあたり他の商品と迷うことは無かったかなどは
ほとんど無視されています。
本書ではこれを項目別に落とし込んでチェックできるツールを提供しています。
店内滞在時間、滞在ポイント、棚に対する目線の動き、手に取った商品、店内での動きなど、
ネットのアクセス解析にヒントを得ればどれも当然のことですよね。
中には取ってつけたようなツールもあるのですが、このツールは本当に実践的です。
────────────────────────────────────────
それでは5点満点での評価です。

タイトル(0)−
『お店の運営改善マニュアル』はあまりにもそのまますぎ‥
内容をよく表していても類書がごまんとある中では埋もれていきます。
見た目の厚さに助けれて棚に生き残っていくのがやっとです。
もし同じありがちなタイトルをつけるとしても、
「××や××での導入実績多数!
店舗ウォッチングのプロが初めて明かす改善ツールベスト30」ならどうでしょう。
これでもう少しは手に取ってもらえるはず。
ミステリーショッパーは原語のままだと実態をよく知らない人には
怖い・卑怯などといったマイナスのイメージを持たれてしまうので、
ここでは店舗ウォッチングのプロとしてみました。
いずれにしても、
もっと著者の原点であるミステリーショッパーの立場を活かすタイトル付けが必要です。

ナレッジ(1)★
立ち読みの時点ではすごくナレッジがあるように見えます。
ところがどっこい、買ってみるとなぜか内容が薄い印象を受けます。
なぜこうなってしまうのか?
それは著者自身の経験がゆっくり語られていないからです。
ツールはあくまでおまけであり、主にはなれません。
改善ツールを活用する以前に、
なぜこのツールで改善しなければいけないのかという
入口部分をもっと読者に訴えないと、改善ツールカタログ以上の価値は出ません。
タイトル同様、もっと著者の立場を活かした「顔」が見える
エピソードを収録して欲しかったです。
おそらく本書に書かれている内容は、本書のレベルまでまとめきれないとしても、
街の店長さんたちがなんとなく体で理解できていることです。
秀逸なエピソードによって読者のモチベートを図る必要があります。

スキーム(0)−
初めに店舗の現状を診断して、対処療法として改善ツールを充てていく。
スタイルとしては王道を行っています。
なのに、かぶりついでまで読む気になれない。
その理由は、ツールを使った成功事例が収録されていないことです。
「あなたは今こうですよ」、「これを使ってください」、までで、
「これを使ったらこんなによくなりました」が無いのです。
真似てやろう、有効活用しよう、という読者のモチベーションを引き出すことができません。
正しくは、
「ツールを使ってばんばん成功しているお店があります」、
「貴方のお店はどうですか、こんなことで困っていませんか」、
「でしたらまずは弱みを確認することから始めましょう」、
という流れから診断が始まるのが理想の導入かと思います。

総合(1)★
総合的な店舗診断ツール集という位置づけの本書。
少し欲張りすぎた気がします。
本を読む→活用するという流れを考えると作業量があまりにも多すぎです。
もちろん本書に書いてある内容をすべてしなさいという趣旨でないことはたしかですが、
無理に可視化した箇所もたくさんあり、
詰め込むだけ詰め込むのではなく、内容は厳選した方が読者にとってはより丁寧になります。


JUGEMテーマ:ビジネス


| サービスマネジメント(接客・商業施設・店舗経営) | 23:14 | comments(0) | - |pookmark
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