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パーフェクトサービスレストラン (小松田勝)
大学生の時に、たびたび(いや、たまに‥)
デートで利用していたお好み焼き屋がありました。
なぜ「お好み焼き屋」だったかというと、適度にお互いの「作業」があるからです。
きっかけはサークルの仲間と立ち寄った時に、
具を混ぜたり裏に返したり、「アクティビティー」の要素が強いとわかったことでした。
店ではもんじゃもやっていたので、土手をつくったりヘラでおこげをはがしたり、
アクションには事欠きません。

なぜこのような店のスタイルを分析していたかというと、
あまりしゃべるのは得意ではない!そのくせ、楽しい時間を過ごしたい!と思っていたので、
すぐに食べ終わってしまう寿司やラーメンでは都合が悪いわけです。
特に付き合いはじめは、シャイな男子には食のジャンルは死活問題です。

さて、この店舗はお好み焼き屋であるだけでなく、
実はそれ以外の要素がたいへん素晴らしく、たびたび利用していました。
それは、店員さんの立ち振る舞い。
鉄板の火力加減や油の引き直しといった、微妙な調整を必要とする部分を、
さっと入ってきてさっとやっていってくれるのです。
おかげでトークに集中できるので、
「店員さんありがとう!」と心で感謝しながら楽しい時間を過ごすことができました。

皆さんも勝負どころの店舗をお持ちだと思いますが、
お気に入りの店は例外なくスタッフの対応がいいはずです。
飲食サービスでは、
基本的なビジネスモデルはメニューの種類や料金や立地で決まってくるものの、
客の立場から見ると、客層や禁煙席の有無といった「空間」の印象は
次回また来たいかどうかの重要な分かれ目になります。
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■本書の構成
サービスマネジメントを小説仕立てで学ぶ内容です。
物語の内容からマネジメントを吸収する本といえば、
最近では人材開発部の再建を描いた
『人事が変われば会社が変わる』(日本経済新聞社/香本裕世)を思い出します。
本書ではエース級の店長が新任店舗で守旧スタッフとの軋轢を越えて
店を再建していく過程が描かれます。
本書の構成は以下の通りです。

第1章:浜店長と三井崎社員による自店舗の現状分析
第2章:浜店長の不遇時代
第3章:スタッフ間の軋轢
第4章:コアスタッフの団結
第5章:夕礼
第6章:自店舗のチェック(ウォークスルーチェック)
第7章:店舗の今後
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■立ち読みのポイント

⇒29ページ【客がビールを追注するタイミングの見極め方】
本書最大の見せ場がこの冒頭の部分です。
離れたテーブルの客からタイミングよくビールの追加注文を取るための技術が出てきます。
客のほんのささいなアクションを見逃さなければ、
理に適った形で売上を伸ばすことができます。
立ち読みでこの箇所を読み、「これは!」と決めてかかり、
もっといろいろな技術が出てくるのかと思ったのですが‥残念。

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それでは5点満点での評価です。

タイトル(0)−
小説であることを考えるとまったく悪くないタイトルです。
主人公である浜店長が目指したサービスの在り方がタイトルになっています。

ナレッジ(1)★
「立ち読みのポイント」で取り上げたサービスの技術は
「なるほど」と思えるのですが、本当にこの箇所だけです。
人物関係を追うことがかえって読者にとっては煩わしく、
純粋に読者にナレッジを提供することに徹して欲しかったです。

スキーム(0)−
セリフにとても無駄が多いことが気になりました。
ひとつのマネジメントの要素を解説するのに、
(部下との問答で)
「よく気づいたな。さすがだ。お前は見込みがあるぞ」
「でも油断するなよ。お前さんはまだ若いんだから」
という浜店長の前フリとフォローが必ず入ってくるのです。
ここをカットしたら読者の負担はぐっと削ることができたのですが。
下手に小説としてのつながりを意識してしまったがために、
マネジメントを知るにもかなり中途半端な内容です。

総合(0)−
普通に本書の中にも出てくるディズニーの研究本を読んだ方がためになります。
架空の話を読んだ上にほとんどが会話体で学ぶべきことが薄く、
書籍として発行した企画自体に疑問が残ります。
(雑誌の連載であれば読めます)


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| サービスマネジメント(接客・商業施設・店舗経営) | 00:15 | comments(0) | - |pookmark
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