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会社の売り方、買い方、上場の仕方、教えます! (竹内謙礼/青木寿幸)
評価:
竹内 謙礼,青木 寿幸
明日香出版社(発行:クロスメディア・パブリッシング)
¥ 1,575
(2008-02-12)
皆さんは「上場企業で働いてみたい」と思いますか?

新卒の人や一度ベンチャーを経験している人は、強くそう思うのではないでしょうか。
私もそうでした。

風が吹けば飛ぶような売上・利益の会社では、
何となく不安になってしまいます。

会社の規模・知名度・格、これらを担保するのが、
(特に従業員の目線では)上場という証になります。

親や恋人の親(!)も安心させられますよね〜。
名刺にも箔が付くし。

これまでブログで何度も転職本を紹介してきました。
私自身、転職っ子です。(あまり誉めたものではないですが‥)
縁あって上場企業・ベンチャーどちらも経験しています。
もしこれから上場企業への転職を狙うなら、
皆さんにひとつだけ心に留めておいて欲しいことがあります。

絶対に自分のキャリアプランを明確にすること。10年先まで。

―これを怠ると痛い目を見ます。
なんだ、そんなことかって(笑)

非上場企業では、徹底的に自分の提案力と行動力を求められます。
事業に関しては集中してリソースを投下しているはずなので、
ポテンシャルが高ければ一気に突き抜けることができます。

これに対して上場企業では、
会社の運営体制にいかに自分を合わせられるかを求められます。
好きな仕事、花形の部署ではないかもしれないし、転勤もあるかもしれない。
その中で自分をアジャストしていく器量が求められます。

かなりざっくりとした括りで話してしまいましたが、
これ、本当に本当です。

もしポテンシャルに自信があって、やりたい仕事・業種・職種が決まっている場合には、
間違いなく!ベンチャーをおすすめします。

もし業務の内容そのものよりも、会社に惚れ抜いていたり、業界全体を見渡したい場合には、
上場企業が合っています。
上場していてもベンチャーっぽい雰囲気のところはあります、たしかに。
でも、集まってくる人の傾向として、上記のような判断基準が多分に当てはまるのです。

10年先のキャリアプランを持つのはとても難しいこと。
でも、個人目標があると不思議とそこに向かって頑張れるものです。

────────────────────────────────────────
■本書の構成
第1章:上場のメリット、上場準備に必要なこと
第2章:上場までのステップ、タイミング
第3章:会社売却価値の算出方法
第4章:M&Aを成功させるポイント、失敗するポイント
第5章:事業継承時の考え方
第6章:売却価値を高める組織編成
────────────────────────────────────────
■立ち読みのポイント

⇒34ページ【上場の準備期間】

経営者の視点に立ってみると、
「上場するのにこれくらいの売上が必要なんだ!」って当たり前のように納得できます。
でも従業員の視点に立ってみると、
「あ、そうなんですか〜」、もしくは「ハイ、わかりました!」って感じです。
もし読者の中に上場準備期間に入っている会社の従業員の方がいたら、
会議で役員との温度差を感じませんか?(マネジメントの問題でもありますが‥)
現場で働く身としては、「既に忙しいし、頑張ってるんで」と言いたいところです。

なぜこのような温度差が生じるのか?
本書では、投資家は将来儲かりそうな株を買いたい=売上の伸びが一番いいときに上場するのがベストと解説されています。

つまり、もし仮に、「なんでそこまでして売上が欲しいのよ」と思う従業員がいたら、
上場の根本原理を理解していないことになります。
マネジメントの責任ですね。

上場の効果を説いたり、ストックオプションの配布をする会社は多いのに、
「なぜ今私たちはきつい状況にあるのか」の説明をすっ飛ばしてしまう会社があります。
これでは、「忙しさの意味」を理解することができない従業員には、正に”猫に小判”です。

上場するには、ジェットコースターのような売上が必要。
「公開前期/前々期にある私たちは、会社の歴史の中でも、そしてこの先と比べても、おそらく最もきついタイトな時期にあるんだ。そこを一緒に乗り越えようぜ!」‥とか言われてみて初めて、
ようやく「ああ〜、頑張ります!」となるんですけど、
いかんせんここを省略してしまう経営者が多いので、真意が伝わりにくい現状です。

205ページにも、
なぜ成果主義にすると「忙しい!」「人が足りない!」状況になるのかが解説されていますが、
要するに、「忙しさの意味」をアナウンスしきれていないから生じる齟齬です。
もし経営者が説明を省略するようなら、
マネージャーの方はここを噛み砕いてスタッフに説明できなければいけませんよね。
そんな意味でも本書のような読みやすい本が出てくることには価値があります。

────────────────────────────────────────
それでは5点満点での評価です。

タイトル(3)★★★
上場、M&Aといったキーワードを、平易な言葉を使って置き換えていて、
ターゲットである私のようなビギナーにすっと響きます。
特に最近はどこもかしこも、「上場を目指す」という空気があるので、
多くの従業員にとって興味のあるテーマのはずです。
オビも良くて、
「ストーリーで教える世界で一番カンタンな〜」とあります。
これをさらに引き立てるとすると、「ストーリー」の部分を少し噛み砕くといいかもしれません。
本書の主人公である西条先生は、若くて才気溢れる女性の経営コンサルという設定です。
このキャラクターが本編でも存分に活かされているので、
オビで匂わしてみてもおもしろいです。

ナレッジ(3)★★★
「初心者向け」に書くことが徹底されています。
たとえば、用語1つ取ってもそう。
証券会社、監査法人、ベンチャーキャピタル‥
管理の世界に身を置いている人にとっては常識でも、
フロントの人は勉強しないと普通は関係性がわかりません。
このあたりの用語をさらっと使ってしまう「入門書」が多いのです。
他の入門書でつまづいた方は、この本ですっきり整理できます。

スキーム(4)★★★★
読みやすい!
オビにある通り、ストーリー仕立てでトピックが展開されます。
財務/経理関連の本にありがちな、
やたら解説的な口調だったり、いつの間にか別立てで解説が始まったり、ということがなく、
素直にストーリーに集中して読めます。
経営コンサルタントである主人公に対して、
自分が依頼主になった気分で物語の中に入れます。

総合(3)★★★
個人的には初めて?挫折せずにこの手の本を読みきったような‥
それほど、入門書を装った専門書が多い!
多くの類書が必ずどこかしらのステップで解説を省きます。
それが読者を挫折させる素に‥
上場前の会社の社員におすすめの一冊です。


JUGEMテーマ:ビジネス


| マーケティング/プロモーション(PR・撮影技法) | 17:39 | comments(0) | - |pookmark
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