<< なぜそこに感動が生まれたのか デザイナーズ・ウエディング ノバレーゼの創造と挑戦 (柏耕一) | main | なぜ、ネットでしかヒットは生まれないのか (津谷祐司) >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |pookmark
外食・非常識経営論 (日本レストランシステム/大林豁史)
ゴールデンウイークに、新宿でランチに行った時のこと。

目当ての中華料理屋が休業だったので、
急遽近くで店を探すことに。

友人が「入ったことがある」と言っていた店があったので、
そこに入ることにしました。
きれいな看板のイタリアンレストランだったので期待して入ってみると‥
テーブル感覚が近く、隣の会話・隣のタバコの煙がモロにかぶってくる店でした。

いったん席に座ったものの、
落ち着きそうになかったので、すぐに「やめま〜す」とぶっこいて店を出ることに。
そこから遠くない、やはりイタリアンのチェーンに落ち着きました。

振り返ってみると、店を決める要素って一体何だったろう??と疑問を感じます。

本来ランチは食べることを目的にしているので、
「味」ありきのはずですが、
今回は味を一切考えませんでした。

新宿くだりでは、店も多ければ客も多い。
「味」よりも、「落ち着けるか」とか、「そもそも入れるか」が気になってしまいます。
結果、客が我慢することになる。

本書を読むと、日レスの業態が、「味」にこだわっていることがわかります。
確かに外食をしてまで不味い飯を食わされると気持ちが冷えます。
一等地の店は、不味いか高いかのどちらかが多いので、
チェーン系の店は、客にとって大きな「保険」になります。

著者の大林さん(日本レストランシステム会長)は、
P132で、サービスの三要素を、
味60(%)、雰囲気(20%)、サービス(20%)の配分にしているそうです。
日レスが手がける立地と業態から、自然とこの配分になるのでしょう。

―どうしたら客が我慢しないで済むのか?
100年経っても極めることができない難しいテーマですが、
だからこそ、トライする価値があるテーマでもあります。

──────────────────────────────────────
■本書の構成
第1章:店舗経営のポリシー
第2章:組織構築、出店戦略
第3章:起業の経緯
第4章:人材戦略
第5章:今後の外食産業を変える方策
──────────────────────────────────────
■立ち読みのポイント

⇒162ページ【儲かるための出店戦略】

なんて非効率な経営なんだ‥
初めて日レスのことを知った時、耳を疑いました。

マクドナルドはハンバーガー、吉野家は牛丼、
業態はもちろん、商品も絞りに絞っています。
だからこそ成功するだろうという考えが、
デフレ真っ只中な世界を経て頭に刷り込まれていました。

本書のタイトル通り、日レスの業態は、
非常識なのであって、非効率ではない。

まずは立地を押さえ、客を定着させる。
流行が変わったら、業態を変えて再オープンする。
飲食で最もネックとなる、初期投資を抑えることで、
出店のみならず退店戦略もカバーしていきます。

この戦略を真似るにはある程度の資金力が必要で、
競合ひしめく外食産業で、
独特のビジネスモデルになっています。

──────────────────────────────────────
それでは5点満点での評価です。

タイトル(3)★★★
ひねりはないものの、日レスの経営戦略をよく表した言葉で、いいと思います。

ナレッジ(3)★★★
外食の創業者が出した本というと、
マネジメント寄りの内容になってしまいがちです。
でも、厨房のオペレーションや食材の調達方法等、
裏側の部分にも触れられていて、良い意味で期待を裏切られます。

スキーム(3)★★★
利益率20%超という外食産業としては異例の数字を看板に、
なぜ達成できるのかを紹介する切り口になっており、
興味を引きつけられます。

総合(2)★★
個々のパート別に見ていくとなかなか良い本だなあと
今さらながらに思いつつ、総合は★2。
合理的には★3ですが、何かひっかかるものがあります。
その”何か”とは、読者が実践できるナレッジの弱さだと言えます。
この手の本にしては、ナレッジを相当明らかにしている方ですが、
でも、「できないでしょ」が前提になっていて、
読者のモチベーションを上げる内容にはなっていないことが大きな理由です。


JUGEMテーマ:ビジネス


| サービスマネジメント(接客・商業施設・店舗経営) | 01:35 | comments(0) | - |pookmark
スポンサーサイト
| - | 01:35 | - | - |pookmark
Comment
コメントする