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きほんからわかるモチベーション理論 (NTTラーニングシステムズ/池田光)
評価:
池田 光,NTTラーニングシステムズ(株)
イースト・プレス
¥ 1,400
(2008-06-25)
皆さんは髪を切っている間、どんな本を読んでいますか?
すべてがアシスタントさんのセンスに任されるため、
「これ読むのか〜」ってがっくりきたことありません?(言えばいいんですけど‥)

美容室は基本おしゃれな場所ですから、
雑多な印象を与える情報誌はあまり好んで置きたがりません。
置いていたとしても、ananか東京ウォーカーくらいです。

男子として困るのは、
ナンバーやブルータスといった硬派な雑誌。
そういうイメージで捉えてもらえるのは嬉しいのですが、
かたや文字ギッシリ、かたや特集によりまったく興味がなかったりで
リラックスタイムが苦痛な時間に変わります(^ ^;)

私が行く美容室では、スタッフさんがマンガを持ってきていて読ませてくれます。
最近ではマンガも文化の象徴みたいになってきましたから
意外と美容室の空気ともマッチします。
最初は床屋さんみたい‥と思いましたけど(!)

さてさて、こないだ美容室で読んできたのが「ハチクロ」。
自分でも持ってるのについつい読んでしまう、何度読んでも飽きないマンガです。

あらためてハチクロの何がおもしろいのかを考えてみると、
メインの登場人物はご存知の5人(はぐ・山田・森田・真山・竹本)だけなのに、
どのストーリーでも”盛り上がってる感”が出ています。
少女コミックにありがちな”空虚な感じ”はありません。

たまたまクリスマスにはぐが山田の商店街を手伝う話を見ていて気づきました。
登場人物それぞれに”役割”があり、それが忠実に発動されているのです。
この回ではバイト経験のないはぐがケーキ売りで使いものにならなくて、
でも、デパートに対抗する呼び物として
バルーンアートをつくってみせるというシーンが描かれます。

「苦手なこと」の中に、いかに「得意こと」を持ち込むか。
職場であったり、友人/恋人の集いであったり、
”場”そのものを選ぶことは大事。
でも、どんな場でも、
自分の居場所を心地よくしていく努力はもっともっと大事です。

社会人になると仕事が時間の大半を占めるため、
自分からきっかけをつくっていかないと
あっという間に付き合いが固定化されていきます。
一方で付き合いとして出なければいけない式や会も増えます。
そんな時どうするか?

私が最近実践しているのは、”おもたせ”大作戦。
「おもたせ」とは、平たく言うと、
客が持ってきたお土産をそのまま開けて食べようや的な意味(諸説あり)。

ただのお土産ではなく、
開けてもらってそこで何かが展開する仕掛けなら、
”自分の居場所”をそこにつくれます。

たとえば、以前なら手ぶらでBBQに参加して、「うわ、退屈」ということもありました。
でも、”おもたせ”によって、「主体的に関わる」=楽しめることができます。
こういう努力をしなければ、つまならなくても不思議ではありません。

ハチクロを読みながら、
楽しいことを、自分が得意な方法で、定期的に(社会人はここが重要)つくる
必要があるなあって思いました。(半分ギャグマンガなのに‥)

さて、実は今の話の流れの中に、
重要なモチベーション理論が出てきたのですが、お気づきでしょうか?
理論というと堅く聞こえますが、
ハチクロも立派なモチベーションのテキストになり得ます。

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■本書の構成

part1:モチベーションの仕組みを理解する意義
part2:モチベーションの代表理論×11
part3:理論を使いこなすための実践例

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■立ち読みのポイント

⇒68&96ページ【 モチベーションを刺激する3要素(特に有能感) 】

子どもは褒めて伸ばせとよく言いますが、
その真実は、自分は有能な人物でありたいという欲求に基づきます。

11の理論を扱う本書の中でも、
心理学者エドワード・L・デシが提唱する
認知的評価理論は最も使い勝手が高いのではないでしょうか。

人が内発的に動機付けられるとき、次の3点が存在するそうです。
  1)自律性(選び取ることができる)
  2)有能感(有能であると感じられる)
  3)関係性(仲間とつながっている)

逆に、これないときついっすよね(笑)。
でも、会社にせよ他の付き合いにせよ、
けっこうマネジメントや主催者が私たちのモチベーションに無関心で
がっかりさせられることがあります。

言い換えると、人を”参加”させるには、
上の3つの要素が常に必要ということになります。

68ページ〜では理論の解説が、
96ページ〜からは理論の実践例が示されています。

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⇒88ページ【 フロー理論 】

不謹慎な話、Mな人ほど営業に向くと思うのです。
M=自分にS(私はどっちだろう)。

フロー理論の定義は、
「人は何かに没頭しているとき、最大限の能力を発揮し、パフォーマンスが最大化する」ことで、
心理学者ミハイ・チクセントミハイにより提唱されています。

それ、普通じゃね?、もしくは、「??」と思った方、
要はスーパーマリオがスター取って無敵状態の時です。

皆さんもありますよね。何でも来い!絶対乗り越えてやる!ってとき。
仕事でも、アウトドアでも、大食いでも、合コンでも。

私が重要だと思うのは、没頭する対象が、
”その人にとって”意味のあることに限るということです。

マリオは何でもこなしますが、
私たちは本当に力を発揮できる分野となると限られてきます。

その得意なことで挑戦して、失敗したり負けたらヘコむし、
乗り越えたらすごく自信につながります。

苦手分野は(冒頭で解説した通り)克服する努力をするべきですが、
「パフォーマンスを最大化させる」のには向きません。

得意なことで頭も体もフル回転してるからこそ、
通常の何倍もの成長ができると思うのです。

本書で、『「フロー」状態は、
挑戦と能力がその人の平均的水準を超えるとき経験できる』とあります。

マネジメントとしては、
部下やチームのメンバーの「関心分野(得意分野)」と「能力・リソースの限界」を把握して、
最高の沸点を用意してあげたいですよね。

──────────────────────────────────────
それでは5点満点での評価です。

タイトル(5)★★★★★

見た目、子ども向けの本かのような装丁です。
そこが正に、編集者の目のつけどろの確かさとして表れています。
想定されるターゲット読者は、
「モチベーション理論を勉強したいけどあまり小難しい本は読みたくない」
ライトな(私みたいな)人。
タイトルの冒頭を、「きほんからわかる」とあえてすべてひらがき書きにすることで、
やたら難解な”入門書”ではなく、本当に基本から分かるのだということを示してくれます。
「モチベーション理論」は堅い言葉ですが、
「難解なものを理解したい」というターゲット読者のもうひとつの欲求をそそります。
オレンジに白&黒字という目立つ配色で、
かつフォントの太さにも工夫があり、
何も狙ってないようでいて、すべて緻密にできているあたりが本当にすごいです。
タイトルで★5をつけることはまずめったにないのですが、
コングラチュレイション!です。

ナレッジ(5)★★★★★

私たちにとってモチベーション理論とは、
知ることが目的ではなく、使うことが目的です。
第3章ではやる気をなくしている社員のいくつかのパターンが挙げられ、
上司や部下、時には自分のこととして当てはめてみると、使えるナレッジが満載です。

スキーム(5)★★★★★

学ぶのはあくまで理論なので、
ややもすると”暗記の教科書”を思い起こします。
しかし本書では、用語解説の割合を1ページほどに収め、
後は図解と単純化した事例をいくつか提示するという手法を取っています。
これにより、「用語の暗記」ではなく、
実際の場面でどのように使うかがイメージでき、非常に腹に落ちます。
また、第3章を事例集としてここでも復習ができるのですが、
すべてではなくコアな理論だけを取り上げているため、
混乱をきたさず安心して読むことができます。

総合(5)★★★★★

出ました!オール★5♪
ターゲットとしている読者に何を伝えるべきか、
逆に言えば何をどこまで伝えないべきかがはっきりしており、
そのまま読みやすさとして表れています。
上級者には無論もの足りない内容ですが、
ビギナーにはここまで内容をそぎ落として、
例示をふんだんに使うべきなんだと気づかせてくれます。
コーチングの続編があるようなので、期待です!!


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